タイトークラシックス

RAYFORCE

多重ラスタスクロールと幻想的なBGMをスマートフォンで完全再現。土屋昇平アレンジのBGM追加、ゲームコントローラーにも対応、オート連射で快適プレイできるモードや操作稼働当時のアーケードの難易度を再現できるモードなど、多数のゲームモードを用意。

こんにちは。バカタール加藤です。


1回目、2回目は「レイストーム」と「タイムギャル」でした。ぞれぞれ、歴史に名を刻む名作です。3回目の今回は、「レイフォース」ですが、おそらく、このサイトを訪問して、この原稿を読む人は、よっぽどのバカタール加藤ファンか、タイトーのゲームファンやレイシリーズのファンでしょう。


だから、「レイフォース」がレイシリーズの記念すべき1作目で、2Dシューティングとしてはほぼ”完成形”というべき、ひとつのゴールを提示しているというような認識の人は多いでしょう。(でも、そこがレイシリーズの出発点だというところがシリーズとしてはとても興味深いですよね。しかし、その話は「レイクライシス」の時に…。)


もちろん、地上物をロックオンして、独特の放物線的なレーザーを発射するシステムが、シューティングゲームとしての肝をなし、そのロックオンレーザーでまとめて敵や障害物を破壊することによって、よりハイスコアが狙えることなどの奥深さについても、あるいは、ZUNTATAの魅惑的な音楽も、多重スクロールやラスタスクロールによる2Dならではのステージ演出等も、きっとご存知でしょう。


ロックオンレーザー画面 最大の魅力であるロックオンレーザー。レーザーの発射タイミングなどでハイスコアが狙える。

なので、今回はアプリ版をプレイしてみて思ったことを、書きたいと思います。


そもそも、タイトークラシックスというアプリシリーズを立ちあげたときに、レイシリーズを3本も出そう(5本中3本も!)ということは、ただならぬことだ(と思う)。だから、今のシューティングゲームを、すなわちレイシリーズ三部作をアレンジして復活させることへのタイトーさんの意気込みは、きっと並み並みならぬものがあるんだろうな、と思う。


1回目の時にも書いたけど、とかくシューティングはマニアックなゲームと思われがちだが、敵をひたすら破壊し、自機は破壊されないようにする、というところはシンプルで、誰にでもわかりやすいジャンルでもある。そのゲームとしてはプリミティブな部分の楽しさ、気持ちよさを、スマホでこそ体験させたい、という意図があるのかな、とも感じている。


もちろん、アーケードモードが好きな人もいると思うが、自分は今回アレンジ版である、Remixモードが圧倒的に”心地よかった”。指で操作するというよりは、指と自機が同化したように動かせることで、より直観的なプレイ感があった。


ゲームモード スクリーンショット アプリ版では【Remix MODE】【ARCADE MODE】2つのゲームモードを搭載。またエリア1のBGMを、土屋昇平によるアレンジ曲やZUNTATA 30th MIXバージョンに変更もできる。

その時に、ふと思った。


「レイフォース」のRemixモードの気持ちよさは、シューティングゲームとしてのバランスはもちろん取りながらも、軽快かつ壮大なBGMに載せて、自機を動かし、敵を破壊した時の効果音も含めて、ひとつの音楽的な、セッション的な心地よさを生み出すように、チューニングされているのかな、と。


たしかに、よいシューテイングゲームは、自分が操作することによって発生した音が、BGMに合わさり、映像とも合わさり、気持ちよい”ノリ”を生み出す。それは名作シューティングに共通する要素だ。「レイフォース」には元々その魅力が十分にあるのもたしかだ。


だが、このRemixモードは、「レイフォース」が元々持つ、その魅力をさらに増幅させるような、最大化させるようなプレイ感を目指したアレンジなんじゃないか、と思う。


だからこそ、ステージも1ステージごとに選べるようになっているし(アルバムの中から1曲を選んで聞けるようなものだ)、そもそもモード名も”Remix”という名称なのかもしれない。


音楽が、レコード、CDの時代からデジタル配信の時代になったことで、1曲単位で聞くことが定着したが、シューティングゲームも1ステージ単位でヘビーローテーションするような、”音ゲー”的な楽しさにも一歩踏み出しつつ、シューティングゲームという”気持ちよい体験”がもっともっと多くの人に届くとよいな、と思う。


音ゲーって、気持ちよさはシューティングと共通する部分がある。逆もまた真なり、とするならば、音ゲーがスマホでこれだけはやっているんだから、スマホでシューティングゲームブームだって来るかもしれない。


そんな野望が「レイフォース」アプリ版にはちょっと込められているのかもしれない。


あと、余談ですけど、1ステージごとに遊べるので、あのぞくぞくするような最終ステージを何度も何度も遊んだりできるのはたまらないです。電車の中とか、ちょっとした空き時間とか、そういうお気軽な感覚で遊べるんだな。


また、難易度設定がEASYからHARDまで、なんと7段階も細かく設定できるのも特徴的。これも、きっとクリアーしたら終わりじゃなくて、何度も何度も遊びこんでもらうための配慮だろう。


ステージ選択&オプション画面

ちなみに、自分は未体験だが、なんとBLUETOOTHでゲームコントローラーが接続も可能とのこと。敷居を下げつつ、何度も遊べるように、「真面目」に全方位に配慮した、素敵なアレンジだと思う。


バカタール加藤バカタール加藤

プロフィール

株式会社Gzブレイン所属。
「ファミ通64+」、「週刊ファミ通」、「Walker47」等の編集長を歴任。現在ニコニコチャンネルにて、「世界でいちばん役に立たないゲームch.」や「ユリコちゃんねる」といった番組をプロデュース。
また、毎月第2・第4火曜日、「東京中日スポーツ」の紙面で「オヤジでもわかるゲームな話」を連載中!

RAYFORCE

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